生活保護からの自立を目指す

生活保護を受給している人は、基本的にその事実を隠そうとします。恥だと思う人が多いようですが、反対に、不正受給している人に限って、生活保護を受けていることを吹聴して回っている印象を受けます。


生活保護ケースワーカーの訪問

 

生活保護を受給していると、担当ケースワーカーの家庭訪問が抜き打ちであります。自治体やケースワーカーによって違うようですが、1〜6ヶ月に1度の訪問になっているようです。(自分の住んでいる地域は隔月でした)基本的には9:00〜17:00の間の訪問になるようです。

指導や調査が必要だと判断された場合には、家庭訪問月に関係なく訪問があります。家庭訪問の目的は、生活保護の決まりごとが守られているかどうか、収入の申告が正しく行われているか、車を運転している事実はないかなどの聞き取り調査を行います。

違反していた場合には改善を求められますが、この注意が再三に渡って行われても改善されない場合、保護費が打ち切られる場合があります。この家庭訪問時に、働いていない場合は仕事をするように指導されます。病気で働けない人もいますので、『いい仕事がないから』と仕事に就いていない人に対して指導されます。

求職活動をしている証明になるものの提出も求められます。こうした指導を無視していると、悪質と判断され、ケース検討会議にかけられ、指示書というものが作られます。決められた期限内に仕事に就くようにとしたものです。それでも従わなかった場合、保護費が停止や廃止処分になります。もちろんこれは一方的なものではなく、正当な理由があって仕事に就かない場合は考慮されます。

病気で働けない人に対しては、病状などの聞き取り調査を行います。主治医に報告の裏づけをとるために聞き取り調査することもあります。ここまでするのかと思うかもしれませんが、あくまでも生活保護は自立を手伝うものであって、一生受ける意識でいてはいけないものだからです。尚、65歳以上の受給者に対しては、就労の指導をすることはまずありません。

生活保護自立支援プログラム

年々増え続ける生活保護世帯ですが、1日でも早く自立できるよう、平成17年度から、生活保護自立支援プログラムという制度がスタートしています。

ハローワークとの連携で、就労支援コーディネーターを利用した、生活保護受給者等就労支援事業や、授産施設や小規模作業所、社会適応訓練事業などの活用、担当ケースワーカーによる、更なる細やかな就労相談などがあります。受給者には個別支援プログラムへの参加を呼びかけ、支援状況をしっかりと記録して、評価を定期的に行うこととしています。

COLUMN〜自立への道

生活保護を受給し始めて2年半。パート勤めだったのが準社員になり、ボーナスをもらえる身分になりました。

生活保護と同時に児童扶養手当も受給していたのですが、給料やボーナスとともに収入として申告し、差し引かれた分を支給されていました。ボーナス月などは、保護費はほとんど支給されませんでした。

娘も小学生になり、準社員としての生活も安定していました。そこで自分の担当ケースワーカーに相談があると持ちかけて市役所に出向きました。毎月の給料と年に2回のボーナスを振り分けると、生活保護を受けるのと変らない収入になるのではないだろうかと。二人で電卓片手に計算しました。生活保護を打ち切ると、わずかながらに収入が減るのですが、自分の働いた給料やボーナスが、実感として財布に入ってくることを自分は望みました。税金で生活していることへの後ろめたさ、そして数多くいる不正受給者と、同じ色眼鏡で見られたくないという思い。その場で生活保護の打ち切りを申し出ました。

ケースワーカーは、これまで保護を打ち切られた人は何人もいたけれど、本当の意味で自立して自分から打ち切った人は、自分が担当した中ではいない、とても嬉しい!この先苦しいこともあるかもしれないけど頑張るんだよ!病気をしたりして仕事ができなくなったら、またいつでも相談においで!そういって背中を押してくれました。

生活保護を受けてからケースワーカーが3人変りましたが、最後に担当してくださったワーカーさんには本当にお世話になり、自立への勇気をもらいました。現在はあの頃と違う会社に社員として勤め、高校生になった娘もアルバイトをして家計を助けてくれています。生活も安定し、母子家庭でありながら、人並みの生活ができるようになりました。いつまでもダラダラと生活保護に頼っていたら、今の自分はなかったかもしれません。


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